西澤諭志 個展「1日外出券」@YAU STUDIO
有楽町のオフィススペースにて3年ぶりの個展を開催します。
※イベント企画中。随時告知します。
https://arturbanism.jp/project/gaisyutuken/
会場: YAU STUDIO (千代田区丸の内3-1-1 国際ビル7階) ※スタジオ奥の相談所スペース
会期: 2025/2/2(日)-2/16(日)※会期中無休
時間: 13:00-21:00 ※イベントがある際は鑑賞しづらい場合があります。
SNS instagram @snz_soudan
主催: YAU(有楽町アートアーバニズム)
企画: SNZ相談所(長谷川新、黑田菜月、森純平)
デザイン: 熊谷篤史
関連イベント: ※予約推奨(詳細→https://satoshinishizawa.com/event/2115)
外出録① 伊藤貴弘×黑田菜月×西澤諭志 2025/2/7(金) 18:30-20:00
外出録② 青柳菜摘×若山満大×西澤諭志2025/2/11(火・祝) 18:30-20:00
以下、プレスリリースより引用
本展は写真家・西澤諭志(1983〜)による3年ぶりの個展です。YAU STUDIOという会場の特性を活かしながら、新作の写真に加え、映像作品も展示予定です。
西澤は、労働と労働の合間に「外出」を試み、断続的に撮影をしています。本展では、こうしたスタイルで制作を続ける西澤の営みを、漫画『賭博破戒録カイジ』にでてくるアイテム「1日外出券」になぞらえ、打ち出しています。
西澤が労働を抜け出して向かう先ーー彼がいうところの「上書きされた土地」には、往々にして記憶や情報を伝達する技術がつまっています。いわゆる資料館、文化施設、モニュメントは、時として過剰な予算が投入されたものの空回りしていたり、素寒貧であるがゆえに工夫が凝らされていたりして、独自の滑稽さを帯びています。不相応な装置にせよ、手作り感あふれる掲示物にせよ、そこには何かを伝えようとする意志があり、こうなるに至った経緯があります。
あるいは、様々な濃度で一時的に鑑賞者になる人たちがいます。鑑賞者は展示されたものを真剣に見たり片手間で通り過ぎたりしています。鑑賞者たちがどのように「学習」しているのか、どの程度真剣に「鑑賞」しているのかは外=写真からは判断しえません。注意力散漫な姿勢に見えても、その人が何も受け取っていないとは限らないはずです。
真剣であることと奇妙であることは両立します。いかがわしいがゆえに、心が動いてしまうこともありえます。展示される写真や映像は、西澤自身がそこに外出し、反応し、撮影してきたものです。本展の賭け金は、この当たり前さに驚くところに置かれています。西澤の写真には、「上書きされた土地」をめくっていく醍醐味に加えて、労働と外出を繰り返す者たちの悦びと臭気が満ちているのです。
◾️YAU STUDIOについて
YAU STUDIOは、写真からパフォーミングアーツまで領域横断的なアートの創作の場として、また、大丸有(大手町・丸の内・有楽町)エリアにおける、アーティストやキュレーター、アートマネージャーなど、芸術文化活動を担うさまざまな人々と、企業や自治体のワーカーの交流の場として活用されている共同スタジオです。
◾️SOUDAN(SNZ相談所)について
展覧会の始まる前から、そして終わった後も、さまざまな人との協働があります。まだ固まってないアイデアを口にしてみること、具体的な技術的相談、機材や場所や運搬手段の話、ちょっとした専門知の共有、プロジェクトへのお誘い、悩みの打ち明けーーこれらをひとまず「SOUDAN(相談)」といってみます。コロナ禍に立ち上がったSNZ相談所では、毎年YAUにて相談プログラムを実施していましたが、2024年度はメンバー内で深めたいことを掘り下げていく(アウトリーチならぬ)「インリーチ」を行っていました。そのなかで、黑田菜月が西澤を招く会を行い、参加者間で西澤の写真について存分に話しあう機会がありました。本展はそのやりとりから生まれた成果のひとつでもあります。